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第3章 事務管理

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第697条 (事務管理)
義務なく他人のために事務の管理を始めた者(以下この章 において「管理者」という。)は、その事務の性質に従い、最も本人の利益に適合する方法によって、その事務の管理(以下「事務管理」という。)をしなければならない。
2 管理者は、本人の意思を知っているとき、又はこれを推知することができるときは、その意思に従って事務管理をしなければならない。

第698条 (緊急事務管理)
管理者は、本人の身体、名誉又は財産に対する急迫の危害を免れさせるために事務管理をしたときは、悪意又は重大な過失があるのでなければ、これによって生じた損害を賠償する責任を負わない。

第699条 (管理者の通知義務)
管理者は、事務管理を始めたことを遅滞なく本人に通知しなければならない。ただし、本人が既にこれを知っているときは、この限りでない。

第700条 (管理者による事務管理の継続)
管理者は、本人又はその相続人若しくは法定代理人が管理をすることができるに至るまで、事務管理を継続しなければならない。ただし、事務管理の継続が本人の意思に反し、又は本人に不利であることが明らかであるときは、この限りでない。

第701条 (委任の規定の準用)
第645条(受任者による報告)から第647条(受任者の金銭の消費についての責任)までの規定は、事務管理について準用する。

第702条 (管理者による費用の償還請求等)
管理者は、本人のために有益な費用を支出したときは、本人に対し、その償還を請求することができる。
2 第650条第2項(受任者による費用等の弁済請求等)の規定は、管理者が本人のために有益な債務を負担した場合について準用する。
3 管理者が本人の意思に反して事務管理をしたときは、本人が現に利益を受けている限度においてのみ、前二項の規定を適用する。


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